第42章 新たな力
「……でも」
「構いません」
「お…おい、八戒?」
「皆さん?覚悟は良いですか?」
「ちょ……!!なに?え…?」
「ハァ…」
そんな四人相手に雅はくっと目を閉じ、スッと手を降る。しかしそこにはピンクの様な、淡い光が一筋の線になって現れただけだった。
「…え?」
「いつもと変わんねえけど?」
「…クス…でしょ?」
「どう言うことか説明くらいしろ、八戒。」
戸惑う雅の肩に手を置き、八戒はにこやかに笑った。
「雅も、ほら、座ってください?」
「八戒……?」
「おい」
「話しますから」
「…何がどうなってんの?」
そういう三人と、戸惑いを隠せなかった雅。結果は解っていたと言わんばかりの八戒。それぞれが椅子なりベッドに腰を下ろした。
「で?」
「はい。皆さん、どこか痛いところは?」
「ねえけどよ」
「俺も、どこも痛くねえし」
「ねえな」
「……ね?」
「なぁにが『ね?』だ。」
「解るように言え」
「クス、誰も怪我しないんですよ。雅の攻撃じゃ。」