第37章 禪院直哉の溺愛奴隷✿禪院直哉✿裏
禪院扇の娘という地位を捨て、禪院直哉を主人とした私は、毎日のように奉仕をさせられ、数週間が過ぎた。1日2回以上もさせられることがある。だが直哉様は一度も私に触れなかった。キスをするだけで、それ以上は何もしない。
屈服させられた隷属――その姿を見たいが為の行為だろう。
この数日、直哉様は任務で帰ってきていない。私はすることもなく、「ここから出るな」と言い付けられた通り、直哉様の部屋で過ごしていた。
廊下が騒がしくなり、直哉様が帰ってきたのだと悟る。だが、私は部屋から出ることもなく、ただ部屋の隅で正座をし、三つ指をついた。
しばらくすると障子戸が引かれ、影が落ちる。スー…っと閉められ、ズカズカと畳を踏み締めながら奥へ行く。
「おかえりなさいませ」
「おん。……なぁ、風呂入れてきてや。一度も入れんかったわ。シャワーすら浴びれてへん」
「畏まりました」
無駄な動作をせず、部屋を出て浴室に向かう。足袋を脱ぎ裸足で石タイルを踏み、檜の浴槽にお湯を張る。甘く柔らかな檜の香りが漂い始めた。
足を拭いてから足袋を履き直し、急いで直哉様の部屋に戻る。任務帰りで機嫌が悪いのに、もっと悪くなると面倒臭い。
障子戸を開け、目を伏せたまま中に入り、身体は直哉様に向けたまま音を立てずに閉める。低い笑い声が聞こえてきて、そっと膝をついた。
「……遠いやろ。そっからどうやって咥えるん?」
お風呂に一度も入れていないと言いながら、洗う前にソレを私の口の中に入れろという、暴君。私はその暴君に逆らえるはずがない。何も言わず膝を擦ってにじり寄った。