第1章 好きな女性のタイプって何ですか? モテたことありますか?
「リヴァイ兵長の好きな女性のタイプはなんでしょうか!?」
リヴァイはあなたの質問に、少しだけ眉をひそめた。彼の表情からすると、あまりこういう話題は得意ではなさそうだ。それでも、あなたの真剣な視線に押されるように、しぶしぶ口を開いた。
「……好きなタイプ? そんなもん、考えたこともねぇ。」
低い声で答えながら、リヴァイは腕を組み、少し視線をそらす。
「強いて言うなら……自分の足で立てる奴だな。誰かに依存してばかりの奴は、見ててイライラする。」
彼は一瞬あなたに視線を戻し、冷静な口調で続けた。
「だがな、強いだけじゃ意味がねぇ。弱さを隠さず、それでも前に進もうとする奴――そんな奴は、俺は嫌いじゃねぇ。」
「な、なるほど、」
少しだけ間があった後、あなたがもう一つの質問を思い出し、恐る恐る尋ねた。
「じゃあ……兵長って、モテたことありますか?」
その瞬間、リヴァイはほんのわずかに目を細めた。彼の顔に浮かぶのは、苦笑ともため息ともつかない表情だった。
「……くだらねぇ質問だな。」
短くそう答えると、彼は肩をすくめて続けた。
「モテるかどうかなんて、考えたこともねぇし、気にしたこともねぇ。そんな暇があったら、掃除でもしてた方がマシだ。」
けれど、その言葉の裏に、彼が過去に何かを思い出しているような気配を感じた。少しだけ目を伏せた彼は、ぽつりとこう付け加えた。
「……仮に誰かに好かれてたとしても、俺はそれを受け止める余裕なんてなかっただろうな。そんなもんだ。」
彼の答えはそっけないものだったが、その中にある彼の生き方や過去が垣間見えるような気がした。