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12歳年下の旦那様との甘い生活

第33章 ひらパー ~光の遊園地~




『葵ちゃん……写真撮りませんか?』

『はっ、はいっ…』

ゴンドラの中でパークの風景と
一緒に…自撮りをしていると
同じ画角に入るのに身体の距離が
ゴンドラの中に乗り込んだ時よりも
自然に…近くなって密着していて。

ゴンドラの中は…2人だけで
もうちょっとで頂上に着く。

『頂上の時…だけ……』

『っ…、壮太…サンッ…』

小林の顔が近付いて、
そのまま自分の瞼を閉じて
葵は小林からのキスを受け入れた。

外は暗いから…ゴンドラの窓に
自分達が唇を重ねている姿が
反射して映ってたのは…
キスをしてる自分達には分からなくて。

カシャと…シャッターの音がして。

『そっ、壮太サン??もしかして
いっ…今の…撮ったんですかっ??』

『あ、でも…ちゃんと撮れてないし
この画像は…削除して置きますね…ッ』

『待って、待って下さいィイ~ッ!
その顔は、嘘を言ってますね?
あっ、壮太サンッ…その画像ッ
どんな画像なのかっ…見せて下さいッ…』

と…小林の手にあるスマホの
さっきの画像がどうなってるのか
本当にちゃんと撮れてなかったのか
確認しようとして…
小林の手からスマホを取ろうとして
狭いゴンドラの中でもみ合っていると。

ギュウウと…小林に抱き締められてしまって。

『葵ちゃん…掴まえた…』

『やぁっ…ズルいですよぉ~ッ』

『離して欲しい?』

『壮太サン…意地悪しないでぇ~ッ…』

『じゃあ、葵ちゃんから
キス…してくれたら…離そうかな…』

『ズッ…ズルい…ですぅうう~ッ…』

じたばたと手足を動かして
脱出を試みるが…むなしく終わって。
小林サンは…華奢な感じに見えるけど
元々水泳部だったので…見た目よりも
ずっと…筋力がある感じ…で。

葵から…キスをする所を
今度は…ばっちり納められてしまって。
その画像は共有して貰ったんだけど。

『観覧車から降りたら、
ちょっとこっち側のゲートの方に
行ってもいいですか?』

こっち側の観覧車の方のゲートは
駐車場と直結してるから、
車で来ている人のゲートって
そんな感じになってるんだけど、
何故か小林はここから近いゲートに
用事があるみたいで。



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