第6章 9月の14日~16日の3連休
甥っ子の運動会を見に来ておいて
イチャイチャしちゃってたんだけど。
そろそろ始まる時間になるので、
特等席のシートの方に移動して。
アナウンスと共にクラス毎に
入場行進が始まって。
開会宣言、園長先生のお話。
それから…園児による選手宣誓ならぬ
はじまりのことば…があって。
甥っ子の大和の運動会が始まった。
つなひきや可愛いダンス
かけっこやリレー親子競技。
リレーはバトンじゃなくて
輪投げの輪っかみたいなのを
バトンにしてリレーをしていて。
親子競技の間は妹は出場して
孝明さんは前に写真取りに行ってたから
その間だけここなちゃん預かってたんだけど。
『良いご主人ですね…孝明さん
穏やかな感じで子煩悩な人で…』
そう彼が妹の旦那さんの事を言っていて
前の旦那は顔とチンコで選んだから
浮気ばっかりして失敗だったけど、
次は…顔とかじゃなくて
優しい人を…選んだって言ってたけど。
自分の子供のここなちゃんだけじゃなくて
妹の連れ子の大和にも良くしてくれて。
大和も…パパって呼んでたから
再婚するんだったら…子供が
小さい頃の方が…良いのかもなぁって。
妹の千冬と大和と、孝明さんを
見ながら、巴はそんな風に考えていた。
妹が戻って来たらぐずぐずし始めて
妹はあのテントに授乳をしに行って。
『ショッピングセンターとかだと
立派な授乳室ありますけど、
確かにケープとかもあるけど
外では…ねぇ、お互いに
気を遣ってしまいますし……
テントは賢いかも知れませんね』
『巴達の赤ちゃんも…
面倒見て欲しい時は言ってね?』
「ちょ…、お母さん…
まだ…出来てないに気が早いよ…」
『良いんですか?その時はまた
お世話にならせて貰いたいです…』
こっちはまだ早いって言ってるのに
もう…うちのお母さんと、彼とで
居ない赤ちゃんを預けるって
そんな話が…纏まってしまっていて。
『そうだなぁ…城崎や
淡路島で3世代旅行も良いなぁ…』
と……お父さんの口からも、もう
生まれた先の話が…出て来ていて。
うちの両親も…孫を…期待してると
アピールをされてしまった感じで…。