第32章 ディストラクション ✢
「っ…にゃはっ、なに、これっ。マジどーなってんの…夢んナカぁ…。」
短い眉の真ん中にシワを寄せて、赤い顔を歪ませる。
「うご…けない。クッソ程…きもち、よくてっ…♡」
真下から見た蜂楽はこの表情で、深く熱い息を吐きながらゆっくり呟いた。
「はあぁっ…廻ぅ…嬉し、よ。やっと、繋がれた…」
「夢…ねぇ、ヤバ…締めないで…イっ、くから。
あー…もうっムリ、出るっ…精子、出ちゃうぅ…♡」
ちゃんと男子のだけど、感じてる高い声。
細身の体をブルッと震わせた蜂楽は……
挿入しただけで、達してしまった。
「く、ぁ…は、ぁ、うっ…♡」
「ん、ぅ…めぐるぅ…」
「はあぁ…めっちゃめちゃ…ビュルビュル、まだっ、出てるうぅ…♡」
引き抜かれて外されたゴムを見ると、分泌された白濁液が先端に溜まっていた。
その小さなスペースなんてはるかに越えて、本体にまで上り詰めた蜂楽の精液がなんだか愛おしい。
「……避妊してくれて、ありがと。」
ちゃんと避妊してくれたことは判ってるのに、
嬉しくて使用済みをじっと見てしまう。
「当たり前っしょ♪我ながら出んの早やや…。」
「私でこんなに感じてくれて…嬉しい…。」
「夢…ごめんね、痛かった?」
「平気だよ。だって“まだ”一回目でしょ…?」
「解ってんじゃん♡ゴム…まだまだあるんだよね?」