~たゆたううたかた~【禪院直哉/R-18/短編集】
第1章 気まぐれ 【禪院直哉】
京都の伏見は日本の三大酒処で。
黄桜や、月桂冠、宝酒造と聞けば
ああと…思い浮かぶ人も多いだろう。
伏水酒蔵小路では、美味しい物を
食べながらこの地元伏見にある
18の酒蔵のお酒をきき酒できる
十八蔵きき酒セット(2480円)
そして日本酒に合うおつまみが
チーズの盛り合わせや、
京都らしいお漬物の盛り合わせ。
炉端焼きも七輪で楽しむ事が出来て。
伏水酒蔵小路の中にある
飲食店から出前を頼む事も出来るので。
移動しなくていいフードコートの様な
そんな感じの印象を受ける。
『ちゃん、何飲む?』
流石に…食前酒サイズとは言え
18種類は…と思ったので
お洒落なワイングラスの様なグラスで
5種類の飲み比べが出来るセットにして。
でもこっちの方が値段高かったから
もしかしたらこっちの方が
グラス5つに集約されているだけで
量が多いのか…ランクが上のモノなのかも?
まだ外が明るい時間から
お酒を頂いてしまって。
京都伏見の大人の遠足を
直哉とふたりで楽しんでいた。
『もうちょっと…落ち着いて
飲める感じの所行こか?』
和み処 三献は美味しい
新鮮な海鮮が食べられる
マンションの1階にある居酒屋だった。
17時からのオープンに
そのまま入店したので。
奥にあるお座敷の4人掛けの
掘りごたつになった席に座った。
美味しいお魚についつい
箸も進むし、飲む方も進んで
夕飯なのか何なのか
お腹いっぱいになるほど
食べて飲んでしてしまって居て…。
食べ過ぎたなぁと思って居たのに。
お店を出て連れて来られたのは
築150年の古民家を
リノベーションして作られた
凄い雰囲気のある古民家レストランで。
京野菜とジビエが楽しめる
むすびのと言うレストランなのだそうだ。
夜はコースでの提供なので
1皿ずつ…持って来て貰うから。
お腹が落ち着いて来た頃に
次のお料理が運ばれて来る感じで。
京野菜も…丁寧に処理された
鹿肉を使ったお料理も
美味しく頂かせて頂いた。
『さ、ほんなら…腹もええ感じなったし。
食後の腹ごなし…でもしに行こか?』
そう言って…伏見の酒蔵巡りは
歩いて巡っていたのだが、
車が迎えに来ていて。
次の場所へは…車で移動する様だ。