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~たゆたううたかた~【禪院直哉/R-18/短編集】

第5章 ごっこ遊び 【禪院直哉】



赤の着流しに黒羽織姿…の
かなり…前を開いて
鍛えられた胸板と…割れた腹筋が
サービスされてしまっている状態で
直哉様のお着物は着付けられていて。

地毛を使ってヘアアレンジもされていて。

その手に持っている小道具の
長キセルが様になっている。

「……な、直哉…様…ッ…」

つい…あまりの…直哉様の
変身ぷりに…見惚れてしまって居て。

『ええやろ?なかなかええと
思わへん?男前過ぎて
見惚れてしもとった?』

「一瞬、どなたか…別の方かと…」

素直に見惚れて居ましたとは…
私も…口が裂けても言えないが。

この先は…スタジオを移動して
直哉様と一緒に撮影するのだそうだ。

藤の花が咲き乱れるアンティーク調の
ソファが置かれているスタジオで、
カップルでの撮影向きなのだそうだ。

相手の方を見つめる視線にも
手を添える位置にも…かなり
細かい指定が入って来るので、
モデルさんのお仕事って
こんな感じなのかなぁと思いつつ。

ヘアアレンジの所為で
いつもと違う人の様な
そんなオーラすらも感じる
直哉様にドキドキしつつ…
スタジオでの撮影は…終わった。

と…思って居たら……
まだ別のスタジオで残りの
撮影があるのだそうで。

キセルを持たされたり
スケスケの大きな扇子を
持たされたり、番傘を
持たされて写真を撮られたり。

床の上に寝転がらされたり…。
花びらを口に咥えさせられたり…と。

そのスタジオでもかなりの
カットを撮影していたのだが。

その後に上に羽織っていた
色打掛を…交換して
違う色打掛を羽織らされて。
ちょっとだけ頭のお花も
そっちの色打掛に合うお花に
少しだけアレンジをされて。

別のスタジオに移動したら
そこで直哉様も
羽織っていた羽織を着替えていて。
既に単体での撮影をしていて。

合流してからは…絡みが多めの…
こっちの足が…裾から見えるような
そんなポーズとかも要求されてしまって。

撮影が終わって……
お茶を頂いて…。
出来上がった写真を
選んだりするのかと思ったら。
100枚を超える全カットのデータと
それとは別にお店の人が
選んだカットを数枚修正した物で
アルバムを作って貰えるのだそうだ。

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