第47章 鼓舞

［…………！それ…は］

椿ちゃんの言葉に衝撃が走る
雷でも打たれたかのように

"正直言うと考えていなかった"

そこまで思考がよぎっていなかったから


［語弊…があったわね］

［まぁ言葉通りの意味ではあるけど…］


はぁと息を吐き悩ましそうに見つめながら


［梶を選ぶのか、あーしを選ぶのかはもちろん次第だし…嫌なら決めなくてもいい］

［それはあなたの意志だもの］


［………うん］


こくんと頷く
それは分かっていることなのだが未だに心の整理がついてない
誰がいいなんて　今の私には決められない　ううん

いいのかな　　私なんかで

という思いに苛まれている身にとっては酷な話だから



［ただ…十亀とヨリを戻るのは賛成できない］

［…あんたに最低なことをしたから］


［………………！］


それは言葉通りかもしれない　そうなのだろう
如何なる理由があるとはいえ私は"傷付いたのだから"


（条…くん）


［…今の獅子頭連は悪評だらけよ］

［……それだけではないしには悪いけど］


［十亀はそれほどあんたにしたんだから］




［……あーしは"許せない"］




［きっと…梶もね］