第37章 祝福

［あら♡梅〜！］

［ちょっと……！今日は休みだって言ったじゃないの！］

［お！そうだったのか！すまん！すまん！］

［……はぁ…そう言っただろうが…］

［ことはと椿野の姿が見えたもんだからつい…な！］


［やだ……梅ったら♡］

［……はぁ…もう］


［胃が痛てぇ……］


（梅宮さん……と柊さん…）

カランと鈴が音を立て誰が入ってきたかと思えば梅宮さん達だった確か会うのは二度目
椿ちゃんに相談に乗ってもらったあの日以来だろう　

［……ってお！あんたは…］

［…さんだったか］


［は…はい…こんにちは…この前ぶりですね］


たどたどしく挨拶をすると
つかつかと歩み寄り

［いやぁ…ことはと仲良くしてくれてるみたいだって聞いてな！やっとお礼が言えるわー！ありがとな！］

目をキラキラと輝かせながら肩にポンポンとと手を置かれる
最初こそ驚きはしたものの不思議と嫌ではない
理由は分からないがこの手を跳ね除けたくなかった


［い、いえ…！こちらこそなので…！］

［ことはちゃんにはお世話になってますから…］

［色々と気を遣ってもらってるので…］


さらっと言ったつもりなのだったのだが


［優しいな〜！さんは！］


［え……いやそんな…きゃ…！］


［そうなんだよ〜！！いい子だろ？ことはは！］

［分かってくれるか！？］

それを聞いた途端ことはちゃんを褒められて嬉しくてたまらないのか体を大きく揺さぶられる
悪気ないとは理解しているけど視界がグワングワンする

（抜けれるのかな…これ…）

どうしようなんて思っていた所


［ちょ…ちょっと…！やり過ぎじゃない！？］

［梅……！揺さぶりすぎよ！］


［ちょ……！何やってのよ……！］


［おい梅宮…！…］


間一髪椿ちゃんたちが注意してくれて止めてくれた

（よ、よかった…）

正直言うと意識がとぶ寸前だった
助かったとほっとする


［…だいじょ…］



［す、すまん！やりすぎた！］

［だ、大丈夫か！？］