第17章 出会いⅡ
[え………]
まさか怪我のことを見抜かれてるなんて思っていなくて
確かにハンカチで患部を覆っているから目立つには目立つけど
(いつの間に……)
開いた口が塞がらなかった
[何…!?大丈夫か?]
柊さんという方が私の前に駆け寄って状態を把握してくれたようで
[確かに歩くのは大変そうだな]
[家に帰るのか?手伝うぞ]
さすがはボウフウリンと言うべきなんだろう
こういうことも日常茶飯事なのか対応が素早かった
街のため活躍していると椿ちゃんから聞いてたけど実際見るのは二度目だからか信憑性が増していた
まるでヒーローのような存在
なんだか眩しく見えてしまった
(私にもこんな人達がいたらあの時…)
足が痛いせいなのかナーバスになってしまっていて自然と顔が俯いてしまう
すると
突然私が抱え上げられていた
[きゃ………!!]
[大人しくしてろ]
[はぁ……梶お前な…]
[あ…あの……これはちょっと…]
いやだって
まさか
お姫様だっこされるなんて誰も思っていなかった