All is Dream Box【春パワー全開】*短編集
第9章 慶/安いもんだ*坂田銀時*
その場の雰囲気に耐えられずに万事屋を出た。パチンコに行こうかとも思ったが、どうも気分が乗らなかった。
ブラブラと歩いていると桜並木。っつってもほぼ散ってる状態だ。桜ってあれだよな。咲いてる時はいいけど、散った後汚ねぇよな。地面に落ちて踏み潰された花びらの感じ?そーいやぁ今年は花見しなかったなーと思いながらも、今さらこんな散り尽くした葉桜で花見する気なんざ、さらさらねぇ。
まだどこかフラつくかとも考えたが、どうもめんどくさくなって家に戻ることにした。いや、別にあいつが気になってるわけじゃねぇから。ちょっと高めのプリン買って帰ったけど一個だけだから。これ銀さんのだから。許してねぇぞ、俺は。勝手に拗ねてろってんだコノヤロー。
「………。」
『………。』
「………。」
『………。』
「………。」
『………。』
「………。」
『………。』
「………、…」
『………。』
「……オイ。」
『………。』
「なぁ、」
『………。』
「〜〜〜ッ」
「〜〜ッだぁあぁあああ!!ホンット何!?何なのその目!!何怒ってんだよ!!何か言えよ!無言とかマジつまんねぇから!!読者は最初の2回で飽きてるから!!駄文に重ねて無言って、どれだけ読者のイライラポイント突いちゃってんの!!」
『…銀ちゃん、私が怒ってる理由分かってないんだ』
「あー?………あれだろ?ONE PIECEでエース死んじゃったーって銀さんがネタバレしたからだろ?」
『それめっちゃ前の話。いや、あれはマジでなかったけど!激おこぷんぷん丸だけど!………じゃなくて、』
違ェの?激おこぷんぷん丸って、あれ?もしかして銀さん、不必要にチャンのイライラポイント突いちゃった?
『花見、』
「は?」
『銀ちゃんが行こうって言ってたのに』
「………あ、」