Another sky 〜それぞれの空の下〜【気象系】
第5章 再会(3)
翔「…以上が母から聞いた話全てです…でも、俺にはそれが真実なのか証明出来なくて…」
和「恐らく真実だと思います…」
翔「…え…それは何故…」
潤「俺、ちょっと持ってくる」
潤と言っていた人が、喫茶店を出て暫くして戻り
潤「翔兄さん…これ」
翔「えっ…これって…」
1冊の絵本を持ってきた
…まさか…
俺はその絵本を手に取り、パラパラとめくっていった
そして最後のページを見ると
翔「さくらい…しょう…」
俺の名前が書かれていた
潤「翔兄さんが子供の時、この絵本を握りしめて神社の床下にいたのを俺の両親が見つけて保護したんだ…それ以降は『松本翔』と名乗って育ったんだ…俺の兄として…」
翔「えっ…」
じゃあこの人は…血の繋がりはないけど俺の弟…?
翔「でも…なら何故彼も俺の事を『兄さん』だと…」
智「まぁ…それを語りだすと長くなるけどな」
雅「翔ちゃん…俺達の話も聞いてくれる?決して嘘偽りは言わないから」
翔「は…はい…」
その後聞いた話に、俺は面食らってしまった…