Another sky 〜それぞれの空の下〜【気象系】
第4章 再会(2)
父さん達が出かけ、そのままリビングに行って何となくテレビをつけた
別に見たい番組があった訳じゃないけど、この静けさに少し空虚感があったから…
何でだろう…俺ってそんなに寂しがり屋なのかな…
そんな事をボー…っと考えながらテレビを見てたら…
「だーれだっ!」
翔「わっ!」
突然俺の両目を手で塞がれ驚いたが…
あれ?この声って…
翔「え…ま、舞?」
「あったりー。ただいま、お兄ちゃん」
振り返ると、舞が立って笑っていた
翔「お…お帰り…って舞、父さん達と出かけたんじゃ…」
舞「電話はあったけど、行かなかったの。だってお兄ちゃんがいないんだもん。つまんないわ」
翔「え…そんな俺の事なんて、気にしないで良かったのに…」
舞「やーだ!どうせ修が何か言ったから、お兄ちゃん行かなかったんでしょ?私はお兄ちゃんが大好きだから、絶対一緒じゃなきゃ嫌よ」
翔「舞…」
記憶がなくて父さん達が息子だと言ってるだけの俺の事、本当の兄妹だと言ってくれるんだ…
その舞の気持ちだけでも俺は嬉しかった…