第2章 入・・・部?
「仮入部って言うのもできるけど、どうする?」
潔子先輩が気を遣ってくれている。
『そうですね・・・・。一旦仮でお願いします。お邪魔にならないか心配なので!』
「邪魔になるってことはないと思うけど・・・。わかった」
不思議そうな顔をしているが、深くは聞いてこないあたりほんとに天使だなこの人。いや、女神か。
そんなこんなでマネージャーの仕事内容やバレーボールのルールなんかを一通り教えてもらう。
まぁ、ルールは大体知ってるけど、しっかり教えてもらうことがなかったのでいい勉強になった。
『あの、日向って』
「!日向の友達なんだっけ。初日のこと聞いた?」
『はい、でも問題起こしたところしか聞いてなくて、やっぱり入部できないんですかね・・・?』
「ああ、それがね、今週の土曜日に3対3の1年生対決をやって、勝てたら入部って形になったよ」
『1年対決!?!?え、でも1年て、蛍と忠と、日向とそのライバル?と・・・。人数足りなくないですか?』
「うん。だから日向の方は田中が入るみたい。月島達の方は、たぶん澤村が入ると思う」
1年対決!!!
めっちゃ面白そう!あとで蛍に詳しく聞いてみよー
『あの、その対決のあとで入部するか決めていいですか?』
「!いいけど・・・。どっちが勝ったら入るの?」
『あ、いやぁ。どっちが勝ってもいいんですけど、試合内容が気になると言うか・・・・。できるだけ、熱くて楽しい学生生活が送りたいので!!!』
「そっか、きっと入ったらきっと楽しいと思うよ」
にっこり笑う潔子先輩・・・・。
殺傷能力高すぎやしないかい?
今日の部活を終えて、蛍と忠と帰宅準備をする。
『蛍ー、忠ー、準備できたよー!かえろー!!!』
「別に待ってくれなくていいのに」
「あ、待ってー!今行くよー!!」
正反対の返事に笑いながら部室を出る。
少し歩くと何かを見つけた蛍。
「・・・・永瀬、校門で待ってて」
『はっ?どした?』
「ちょっと面白そうなの見つけたから寄り道する」
『え!なになに!あたしも行く!』
「はぁ・・・。」
ため息をつく蛍にクエスチョンマークが大量に出てるあたしと忠を横目に歩き出す。