第9章 IH予選まで
高校生とは思えない存在感。
これが県内No.1エースだ!と言わんばかりのページに釘付けになる翔陽。
『元々はここに行くつもりだったんだもんね、飛雄は』
「わりーかよ」
『悪いとは言ってないでしょ!でもなんか、アレだよね・・・』
「超高校級エースにも"もっと速く動け下手くそ!!"と言っちゃいそーだよな!」
『そうそう、それです龍先輩』
「言いませんよ!」
「・・・これを倒さないと、音駒とは戦えない」
「コラコラ、白鳥沢だけが強敵じゃねーぞ」
『あ、コーチ』
会話の途中で現れた烏養さんによると、チェックをつけてるのは全部で4校。
白鳥沢、青葉城西は言わずもがな。
安定したレシーブで繋ぐ和久谷南。
昨年烏野が敗退した鉄壁のブロックを持つ伊達工業。
こー言うの苦手そうなのにしっかりチェックしてくれてんだなぁ。
「澤村、菅原、鈴、お前ら今何か失礼なこと考えてねぇか」
鋭いな烏養さん。
「と、まぁこの辺が俺的今年の4強だ。ーーーと言ってみたものの、上ばっか見てると足元掬われることになる」
烏養さんの言葉を真剣に聞いているみんな。
ガラッ
「皆まだいるー!?」
「「!!??」」
「遅くなってごめん!会議が長引いちゃって・・・。それで、出ました!!IH予選の組み合わせ!!!」
思っていたよりも、警戒していた学校との試合は近そうだ。
「・・・1回戦勝てば・・・2回戦、伊達工も勝ち上がってくれば当たりますね」
「それだけじゃないですよね。うちの区画のシードにいるの、青葉城西ですよ」
「ゲッ、マジかー・・・」
「おい。さっき言ったこと忘れてねぇよな」
「わかってます。目の前の一戦、絶対に獲ります」
いつになく真剣な表情のみんな。
気合い十分って感じだ!