第2章 〜夕闇の彼方より〜
あの日から綾瀬さんは私に色々たかって来るようになった。
清水「あの...もうお金が無いです...」
綾瀬「は?ふーんそうなんだ。あ!センセー!!!」
清水「っ!!!!待って!」
綾瀬「何?部活のこと聞こうとしただけなんだけど。」
これは脅しだ...。お金、お金、どうしたら...。
もうお母さんの財布から盗るしかない...。
家のリビングを音を立てないように進む。
そっと机の上の財布に手を伸ばす。
あと少し...あと少しで...。
母「何してるの!!」
パチーン!!!
かわいた音が響く。
清水「っ!ご、ごめんなさい」
結局こっぴどく怒られお金は手に入らなかった。
-次の日学校にて-
綾瀬「ねー、またお金貸してくれない??欲しいCDあるの、すぐ返すからさ」
清水「もうほんとにお金無くて...」
綾瀬「ふーん、ないならまた万引きすればいいじゃん!私が欲しいCDとってきてくれない?」
清水「え、...」
綾瀬「バラされたくないんでしょ?受験ももうすぐだよ??」
-CDショップ-
今日だけ、今日だけだから...!
CDを盗ろうとした瞬間、偶然居合わせた親友に声をかけられた。
「まりちゃん...?」
っ!
思わずその場から走って逃げる。
私はどうしたらいい。あいつのせいで人生めちゃくちゃ!
あいつのせいで!!!-
ふとこの前聞いた会話を思い出した。
地獄通信...。怨みを流してくれるサイト...もうあれに頼るしかない!
-次の日学校の昼休みにて-
校舎裏でこっそり携帯を開く。
地獄通信と何度検索しても出てこない。やっぱりただの噂なんだ...。地獄なんで存在しない...。私は一緒このまま...
突然ふわっと風が通り抜けた。
夏梨「地獄ってあるのよ」
後ろにたっていたのは黒髪の綺麗な女の子。
清水「っ!閻魔 夏梨さん...?」
夏梨さんは一言告げるとふっとその場を立ち去った。
いきなり地獄だなんて言うからびっくりしちゃった...
家に帰っても焦燥感だけが渦巻く。どうしたらいい。
ふとまた街で聞いた噂を思い出した。
午前0時にだけアクセス出来るサイトだろ?
これだ...、午前0時...。
午前0時に携帯を立ち上げ地獄通信と入力する。
清水「っ!繋がった!」
真っ黒の背景に名前を入力する所だけが