第9章 GW
「仁花ごめん!!」
「汐香!やっと来たー!お財布見つかった??」
待ちくたびれたのか、仁花は靴箱の前に座って待っていた。
「お待たせ!見つかったー!!」
私はニコニコ、いや、ニヤニヤしながら仁花の元へ駆け寄った。
「なんでそんなニヨニヨしてるの」
仁花は笑いながらそう言った。
どうやら私の今の表情はニコニコでもニヤニヤでもなく、ニヨニヨだったようだ。なんだニヨニヨて。
「んや〜、んふふっ」
ニヨニヨしながら私は答えた。
「影山くんと長い間会話をすることに成功致しましたっ!!」
「うえええええ!!!!!!!????」
敬礼と共に私が発した言葉に、元々クリクリで可愛い仁花の目は、更に丸くなった。
「く、詳しく聞きたい!!今日はドーナツ買って私の家に行こう!!!」
仁花の言葉に賛成し、私と仁花はドーナツを買って仁花の家に直行した。