第21章 カチカチ股
その時でした、
私の足の横に150cmくらいの竹で作られている
熊の手が転がりました。
「?」
(熊の手?)
私はその熊の手をそっと拾い上げました。
「もしかしたら、
これなら炉に近づかなくても
中の物がかきだせるかも!」
(でもなんで熊手が?)
私は不思議に思い後ろに振り返りましたが
誰も居ませんでした。
(きっと風で近くにあった熊手が
私の所まで転がって来たのね。)
ラッキーな事が起きたと納得し、
再び焼却炉の入り口に近づき…
「えいっ💦」
熱いのでかなーりのへっぴり腰になりながら
焼却炉の中を熊手でかき出しはじめました。
"パチッ!"
すると中で、
何かが弾けるような音がしました。
(なーに?今の音…
サツマイモが爆発した?)
若干の不穏に気付きながらも
私は中のものをかき出していたのですが…
「?」
"ゴソッ"
30センチほどの見慣れた形をした
何かが出てきました。