第20章 白と黒
「(´・ω・`)」
バインダーの資料を読みました。
「白さん……」
生々しい記録に耐えられず
白さんに話しかけます。
白
「彼女はかけがえのない命を失いました。
その傷はあまりにも深すぎた
誰の救いの声も届かぬほどに……
ですが…
命を失うほどのことではありませんでした。
子を宿したその瞬間から産み落とすまで
何が起こるか分からないのが出産です。
ですから当然、
心の支度をしていないといけなかったのです。
冷たい意見かもしれませんが
現代の女性は出産への覚悟がなっていない。
したがって、
"私達から見れば"死ぬに値しない出来事…
彼女の死は無駄で迷惑なだけなのです。」
「…ッ……
私は妊娠したことも
出産したこともないですけど!
血を分けた子供が死産したらって
想像したら怖いし…きっと悲しくて
死にたいって思っちゃいます💦
無駄な死だなんて、
なんでそんな酷い事が言えるんですか!?」
私は白さんの言っている事に納得できなくて、
声を荒あげてしまいました。