第8章 隣の芝は黒に見える
「あっ!墨くん!!」
足が漆でかぶれてしまった人を回り
ひと息つこうとした時でした、
墨くんが手を真っ赤に染めて
わたしの元に戻ってきました。
墨
「水、まだあったりする?
ばっちいんだよね手が。ホラ。」
血液で真っ赤になった手を私に見せる墨くん。
「あるよ。案内するね。」
墨
「案内はいいよ。
靴履いてないから痛いでしょ?
だいたいどの辺か教えてくれれば1人で行くから。」
「え?いいの??
墨くん優しいね…ありがとう(⸝⸝⸝´꒳`⸝⸝⸝)
水場はあの鍾乳石の裏にあるから。」
墨
「あっ、あそこね。」
水場の確認を済ませた墨くんは、
スタスタ歩いて行ってしまいました。
(墨くんのおかげでみんな元気になってきてる…
本当に良かった…
それにしても私ってば墨くんを勘違いしてたなぁ
墨くんは怖くなんてない、優しいんだね。)