• テキストサイズ

12歳年下の彼に溺愛される話

第55章 2024年4月5日



彼があっちと指差したのは
この通り抜けの期間だけ
ナイター営業している
王子動物園の遊園地エリア。

小さな子供が乗る様な
まったり系の
乗り物が幾つかある感じの…
本当に小さな遊園地エリアなのだけど。

『行きましょう!巴姉サン。
私、あのブランコが回る
乗り物に乗りたいです』

そう言って…葵が…ライトアップ
されている遊園地のエリアに
そのまま小走りになって行ってしまって。

『巴さん、
僕達も行きましょうよ。
こう言うのは楽しんだもん勝ちですって』

先に行ってしまった葵の後を追いかけて
3人で遊園地のエリアへと向かった。

葵が言っていたブランコが回る奴は、
チェーンタワーと言う名前の
乗り物なのだけども。
昔は1枚100円だった乗り物券も
1枚120円になって居て。
昔は1000円で10枚綴りを買うと
11枚だったのになぁ…と思いながら。

チェーンタワーは乗り物券2枚なので、
他所の遊園地の事を考えると
かなりリーズナブルな価格設定で。

港斗君が乗り物券を買って来てくれて。
4人で2人ずつ分かれて
チェーンタワーに乗って、
久しぶりに…乗ったら…
ブランコが回転するだけなのに
怖いなって…思ってしまったんだけど。

『次はぁ~、あれ。
メリーゴーランド乗りましょうよ~』

この小さな遊園地を…
葵ちゃんは楽しんでるみたいで。
こっちもメリーゴーランドなんて
子供の頃以来だし…
懐かしいなって思いながら乗って。

『こう言う…昭和レトロな
遊園地…も…ノスタルジックで
いい感じですね、ユニバとかにはない
ローカル感とか…懐かしい感じがして』

まぁ…地元の…動物園なのだから
小さい頃には何度も来た場所で。

『神戸のパンダ
…居なくなっちゃいましたもんね…』

そう…しょんぼりとした様子で
パンダ舎のある方角を
葵が…見ながらそう言った。

王子動物園のパンダのタンタンは、
20年以上親しまれて来た
動物園の人気者…だったのだが。
先月の31日に死んだことが
テレビのニュースになって居て
パンダ舎の所には2日の日から
献花台が設けられているのだそうだ。

『寂しく…なりますね…
ここに居る人達…は…
皆…、タンタンを見て
知ってる人ばっかりですし…』


/ 1757ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp