第21章 2024年1月1日
警察の人…には…お帰り頂いて。
その後は…ご両親と話をしていると。
お詫び…ですと言って…
結構な金額の包みを頂いてしまって。
まぁ要するに示談金なんだろうけど…。
折角初詣に来たのに
新年早々…災難な厄日に
なってしまったんだけど…。
初詣どころじゃなくなったし。
微妙な気分になりながら…
神社の社務所を後にする時に。
これどうぞと…、
神社の人が厄除けのお守りを
私に手渡してくれて。
ありがたくそれを頂戴して。
お金を支払おうとしたんだけど…
こちらで起きた事ですので…と。
お代はお断りされてしまった。
駐車場まで戻って車に乗ろうとした時に、
ちょっとした揺れと地鳴りみたいな
地響きみたいな音がして。
スマートフォンに地震の速報が来て。
1日午後4時10分ごろに、
石川県能登半島の
深さ16キロを震源とする
マグニチュード7.6の地震が発生し、
志賀町で震度7の
非常に激しい揺れを観測したと言う
ニュース速報が流れて、津波の前に
高台に避難をする様にと言う…
ニュースが流れる。
『新年早々…、今年は
何だか…波乱の幕開けですね…』
「結構大きな地震だったんだね…、
離れてる兵庫でも揺れた位だし、
阪神淡路大震災も1月だったし…
寒い時期の…東北なんて…
寒いだろうし……」
阪神淡路大震災…、
今年で阪神淡路大震災からは
29年になる…。
小学校の社会見学で
人と防災未来センターでは
展示パネルやジオラマや動画で
阪神淡路大震災の直後の
神戸の街の様子は…見てはいるが。
僕は阪神淡路大震災を
知らない世代…になるから…。
親からそんな話を聞いたりした程度で。
あの頃の…神戸を知らない。
巴さんは…当時…7歳だから
震災当時の記憶も…残ってる。
『巴さん…、とりあえず
移動しましょうか?』
ここの駐車場は…初詣の参拝客の
専用の駐車場だし、参拝はしてないが
もう…神社に行かないんだから
何時までもここには居られないし。
ここから…なら…実家までは
そんなに時間は掛からないけど。
適当に近くにあるコンビニの駐車場の
端の方に車を駐車してエンジンを切った。