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12歳年下の彼に溺愛される話

第8章 静かな…土曜日




私がサンタコスを着ようが、
サンタ風のえっちな下着を着けようが。
私である事に違いないしな…。

『あ!じゃあ…アレとか…。
ありますよね?ほら、
ファーのアイマスクと
手錠のセットとか…そう言うの…』

「港斗君…とりあえず…、
…頭を一回そっちから離して…
お夕飯冷めない内に食べようか…?」

これ以上話を聞いても…
そんな発想しか彼の口からは
出て来ないだろうから。

頂きますをして、一緒に夕飯を食べて。

空いたお皿をキッチンのシンクに運ぶ。

『ああ、巴さん。
僕…お皿洗います…』

そう言って彼が洗い物をしてくれて。
その隣で洗えたお皿を受け取って
布巾で拭いてたんだけど。

『あの…巴さん…、
その、さっきの怒ってますか?』

「べ、別に…怒っては…居ないけど。
その…欲しい物…何か
港斗君は、…思いつかないの?」

『僕は…至って真剣に…、素直に
自分が欲しい物を答えた…んですけど。
その…やっぱり…そう言うのって、
クリスマス…にしか…
出来ないって言うか…。
巴さんと…、一緒に過ごす…、
その…いつもの週末と違う…
特別な…ふたりの時間とかって…。
目に見えなかったりとか、
形に残らないからプレゼントに
…ならないって…思います…か?』

そう…寂しそうな感じに
言われてしまったら、
さっきこっちが物でないの?って
聞いた事…が…悪い事をしたみたいな。

そんな感じに…も思えてしまって来て。

チクチクと…自分の胸に
自分が彼に言った言葉が、
小さな棘の様な針になって刺さって来る。

「でも…、私……港斗君に…
何か…プレゼント…渡したくて…。
でも…折角だったら…、港斗君が
欲しいなって思ってる物を…
プレゼントしたいな…って…思ったから…」

『巴さん。
…僕は…、巴さんの
その…気持ち…を聞けただけで…。
もう…プレゼント…
貰っちゃった気分ですけどね…』


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