第83章 7月7日 AM編
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沖縄 巴&港斗side
私と港斗君が乗った飛行機は
定刻通り10時05分に
沖縄那覇空港に到着して。
空調の効いた機内から出た瞬間に
全身に纏わりついて絡む様な
ムワンとした湿気を感じる。
『巴さん、
沖縄ですよ、沖縄
来ちゃいましたねぇ、那覇に』
「あっちもいいお天気だったけど、
沖縄もいいお天気で良かったね…」
手荷物を受け取る回転台までの道のりは
先に同じ便から降りた人の波に
流れてついて行けば、辿り着ける。
那覇空港は大きくて、カラフルな
お土産屋さんが多いから
ついついそっちに意識を惹かれつつ。
お手洗いにも…行きたいんだけど…、
荷物受け取った後に…しようかなとか
そんな事を考えながら手荷物の受け取りの
回転台のある場所まで移動して。
『多分すぐに流れて来ないと思うんで
ちょっと、トイレ行ってきますね?』
確かに彼の言う通り…
ここに来てから待つ時間が
結構あるのは確かで。
彼がおトイレを済ませて戻って来ても
まだ回転台は回り始めてない状態で。
『良かった、まだセーフでしたね。
巴さんも、今の間に
おトイレ行きませんか?
僕、荷物…受け取って置くんで
ゆっくりトイレ行って来て下さいよ』
「う、うん、ありがとう…
お言葉に甘えて行かせて貰って来るね」
おトイレを済ませて、沖縄は
紫外線が本島よりも強いらしいので
日焼け止めを綺麗に塗り直して。
手荷物の中に入れていた
リゾート感のあるつばの広い帽子を被った。
「ごめんね…港斗君…」
『全然、まだ…荷物は回り始めたけど
僕達の分は出て来てないんで
…大丈夫ですよあ、あれ、
巴さんのじゃないですか?
巴さんのキャリー
可愛い色だし分かりやすいですよね』
楽天で購入したキャリーバックは
SサイズとMサイズと
お揃いのミニケースの
3点セットになってるんだけど。
キャリーにONできる
ボストンとかよりも
同じ素材と同じ色だから統一感があるし。
キャリーにしまい込んだら
すぐに出せないから
すぐに出したい物とかを入れるのに
このミニケースは重宝していて。