第78章 布引ハーブ園
葵&小林side
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蛯名さんが…ずっと……
僕みたいな…やつに…、
何故だか好意を寄せてくれていて。
僕の態度がこんな感じだから、
ずっとこんな風に接してたから
その内…離れていく…んじゃないかって。
そんな期待をしていた…時もあったけど。
蛯名さんは…ちょっと…
僕が知ってる…女の子達とは…
違うんじゃないかなって…、
そんな感じに…思う様に…はなっていた。
この話は…生田さん…にはしてない話で。
多分…周囲の誰にも言ってないから、
誰も…知らない…だろうけど…。
高校を卒業して…すぐに…介護施設に
就職して働いていた。
その時に…無資格で仕事をするより、
資格が欲しいと思ったのもあって。
その1年間で学費に充てようと
貯金をして、翌年に看護学校に入学した。
クラスは32名ほどだったんだけど、
クラスの男は僕を入れて4人で
後は下は高卒の子から上は40代まで
年齢層は…バラバラだった…。
その…入学式の日に…数人の
女の子から…連絡先を…押し付けられて。
その……看護学校時代は…
人生のモテ期が一度に来たぐらいに…、
モテて…たんだけど……これは自慢じゃない。
なぜなら……だ、僕以外の3人も
同じ状況で同じ子から
連絡先押し付けられてたり。
その…クラスの男の中には既婚者も…
当然…に居た訳で……、その男が
クラスの女子…3人を
同時に…食ってた…みたいで…
奥さんにバレただけでなくて、
その中の1人が妊娠して僅か入学から
2ヶ月で…退学したりだとか…。
そんな…こんなで…こんな僕にも…
看護学校時代には彼女が居たんだけど…。
実習が始まる頃には……、
睡眠時間も…ままならなくなって。
当時の彼女とは自然消滅した。
後……実際に…国家試験に合格して、
今の病院は…僕が働いていた
介護福祉施設とは経営者が
親戚関係なのもあって…、
病院の院長が…奨学金を出してくれて
残りの学費も県からお金を借りなくても
賄う事ができたから、そのまま
あの病院に就職して働いている。
実際に…一緒に仕事をすると…
看護師と呼ばれる…
白衣の天使の…現実が
僕にも…こう…
見たくなくても見えてしまって。