第75章 2024年6月8日
この屋根付きの倉庫みたいなのが
彼曰く、この石のエリアの
人気スポットなのだそうだ。
何があるんだろうと思いつつ、
巴がその中に足を踏み入れると。
屋根付きの広い倉庫の中は、
発掘現場をそのまま見学用に
保存してるみたいな場所になっていて。
恐ろしい数の…、兵馬俑が並んでいる。
秦始皇帝兵馬俑坑は中国にある
世界遺産なのだが…。
「何?港斗…君ッ、これ…多すぎない??」
そう…多いのだ。
中国にある世界遺産の
秦始皇帝兵馬俑坑では8000体の兵馬俑と
大量の青銅器の武器が発見されたらしいけど。
この「俑」と言うのは、粘土で造られたもので、
古代中国では死者と一緒に埋葬されていたもの。
当時は綺麗に彩色されていたみたいで
1つ1つどれも顔つきが違うらしくて
多いのは兵士や馬などの形をしているけど。
兵士だけじゃなくて文官や芸人とかの
形をしたのもあるのだそうだ…。
日本で言う所の埴輪みたいな感じの
位置づけの物…なんだろうけど…。
兎に角その形状がリアルで、
人間人間してるのが…不気味で…
中に人間入ってるんじゃ…って
疑ってしまいたくなるぐらいに…。
綺麗に四角く掘らた地面に
綺麗にその兵馬俑さん達が整列していて。
そしてよく見たら、
お腹がでっぷりとして
体格がいい人とか、髪型とかも違うし。
服装も兵士の様な人と、着物姿の人
ヒゲが長い人とかそうでない人とか…
色んな人が…居るのが分かる。
『これ、原寸大らしいですよ?』
「まさかの、1/1スケールッ……!」
『何か…ここに1000体…の
兵馬俑が居るらしいですよ?
これを作るのに、現地の中国の
学芸員を…呼んで
指導して貰ったらしいですし』
「まさかの…1/8スケールッ…ッ」
そのスケールに…圧倒されてしまう。
ここだけでも…見る価値はありそうだし
中国に来たみたいな気分になれる。
『何か…元々この施設は…
障害のある人達が…海外旅行を
するのは大変だから、旅行した
気分を味わってもらいたくてって…
福祉関係の団体が作ったものらしいですよ?』
その後は…中国のこれまた
世界遺産である万里の長城が
私達を出迎えてくれて。