第7章 魔女おらふくん目線
「このスノーゴーレムさん、魔女みたいなんですけど」
とハナさんは僕を人間のお友達さんに見せびらかした。僕は見様見真似で人間のお辞儀みたいなのをやってみせたら、にこりと笑ってくれたんや。
「へぇ、丁寧な雪だるまさんね」と人間のお友達さんは言った。「けどその子、男の子じゃない?」
「えっ?」
驚いたのはハナさんだった。
僕はどういうことか分からなくてハナさんを見上げると、ハナさんが驚いた顔のままこう言ったんよ。
「魔女って言うから、女の子だと思ってたんだけど……」
「ええっ?!」
今度は僕が驚く番。ハナさん、僕のことをずっと女の子だと思ってたんやろか。
「ははっ、その格好は魔女だし女の子に見えるよね〜」
「売ってた時からこんな格好してたんだけど……」
「まぁ可愛いからいいんじゃない?」
「でも、男の子ならこの格好嫌かもしれないよね?」
人間のお友達さんの言葉にハナさんはちょっと困った顔をしていた。僕は見た目はあまり気にしてなかったんだけど、女の子と見られるなら格好も変えた方がいいんやろか。
「MOBの言葉が分かったらいいのに……」
ハナさんがそう呟いた。僕はどっちでもいいよと言いたかったんやけど、ハナさんの手に触れるだけじゃ伝わらへんみたい。
すると、人間のお友達さんがこんなことを教えてくれた。
「そういえばさ、MOB愛好会に、MOBとお喋りが出来る人がいるんだよね」
「え、本当?」
「それが本当みたいなんだよね〜。紹介してあげるよ」
「ありがとう〜、ライム」
「いえいえ♪」
どうやら僕たちは、また別のところにお出掛けする予定が出来たみたいだ。