第4章 アタフタ
「それに俺の狙ってるコは取られたくない」
え?
頭がフリーズした
何がなんだか理解できない間に
村本さんが私を抱きしめた
「さっきはゴメン…
しまえりの気持ちを
ちゃんと考えてなかった
でも、どうしても
しまえりが欲しかった
だからあんなことしてもうた
ほんと悪かった」
「こちらこそごめんなさい
あの時は突然だったので
混乱しちゃって…
あ…あと、すみません
もうそろそろ離してください
恥ずかしいです」
「嫌だ」
「え?なんでですか?」
「さっき言ったやん
『音楽室の壁の穴の数だけ
抱きしめたい』って」
…誰か助けてー!