第22章 1 John 1:9
輸液パックの大半が終わっていたけど、やっぱり経口で摂った食事に敵うものはない。
最後に食事をしてから、一体どのくらい経ったんだろう?
「智のかーちゃんの味…」
最後に食べたのは確か、パン粥だったと思うが…
あれは何日前のことなのか。
数日経ってる感じはあるが、正確にはわからなかった。
ふと見上げると、洗面台に置いてある卓上カレンダーは12月になっていた。
「12月…」
驚いた。
今、12月ってことか…?
「嘘だろ…?」
TJ東京総合病院の卓上カレンダー。
多分これは潤か家政婦さんが変えてくれていたんだろう。
病院休みが予め印刷されているから便利でここに置いていたが…
まさかこのカレンダーを置いた時には、こんなことになるなんて思ってもみなかった。
立ち上がってカレンダーを手に取ろうとしたが、鏡に写る自分を見て愕然とした。
髪や髭は伸び放題伸びていて、顔はげっそりと肉が削げ落ちてる。首から下はまるで骨と皮だけで生きているのが不思議なほどだった。
「は…ははっ…」
思わず笑ってしまった。
現実を受け入れることができず、笑うことしかできなかった。
「…シャワーしよ…」
服をなんとか脱いで入った浴室は、程よく温まっていた。