第12章 新たな生活
「……」
真白が目を開ける
襖から見えた朝光がとても眩しかったおそらくあれから真白は半日くらい寝ていたようだ
(私……牢獄に居たような……あ、でもそれから宿儺様に助けられて……)
6年間地下に居た真白にとって朝光はとても新鮮な気分だった
(段々頭が覚醒してきた、私は……宿儺様によって五条家から出たのね)
すると襖が開けられ、宿儺が出てきた
手にはお盆があり、その上にはふたつのおにぎりが乗っていた
「宿儺様……」
「起きたようだな、食べれるか?」
「食べたくない……」
「なら口移しで食べさせてやる」
宿儺は持ってきたおにぎりを自分の口に近づける
「食べます!食べますから!!」
「最初からそう言えば良いものを」
真白は渋々宿儺からおにぎりを貰い、食べた
「……美味しい」
「そうか」
「うぅ、、、ひっく……」
真白は泣いた、牢獄では不味い食事を出されていた真白にとってこの御飯は温かくどこか故郷のように感じた
「泣くほど美味いのか?」
真白は頷く
「こんな温かい御飯……久しぶりに食べた」
「たくさん食え」
宿儺は真白がおにぎりを食べ終わるのを見るともうひとつのおにぎりを差し出して真白はそれを受け取った