第16章 不思議な夢
「はぁはぁ……強すぎるー」
真白は地面に伏していた
「えー弱音吐き過ぎでしょ、私の娘なんだしこのくらいはやってくれないと」
刀を持った玲花が真白を見下ろす
「私、ほとんど初心者なんだけど……もうちょっと手加減というものをしてほしいわ」
「私はガツンとやる人間よ、最初から手加減したら後々酷い目を見るわよ」
「それは……そうだけど〜〜」
「なら今日の稽古はおしまいね」
「えぇ!?“今日”はってことは明日もやるの!?」
「当たり前でしょ」
「でも会えるか怪しくない?」
「怪しくない、真白が本気に強く願うのなら私達はまた会えるわ」
玲花は今までにないほど真剣な表情をしていた
(お母さんってこんな顔もするんだ……)
「私、強く願ってまたおか__師匠に会いに行くわ」
「そうこなくっちゃ」
稽古中に投げ捨てられた滝夜叉を玲花は拾い上げて真白に渡す
真白はそれを受け取った
「じゃあまたね」
「うん、また会おう!!師匠!!」
そう言った瞬間、辺りは霧に包まれた
気付いたら真白は布団の中で目を覚ました