第235章 お・も・い・や・り
玉木
「パトカー?」
庭先からパトカーの警報が聞こえてきたのと同時に
赤ランプがカーテン越しにでもわかるほど
光っています。
「カナくん!💦
もしかして人前で殺っちゃったの!?」
私は叶さんの腰にしがみつきます。
禪院叶
「俺が?…馬鹿…
俺はそんなヘマしねぇー
つーか…腹が貸せねえお前なんかに
なんの価値もねぇー
離れられて清々するぜ
…これでやっと肩の荷が降りるってもんだ…
毎日毎日しんどくて堪らなかった…
暫くは務所でゆっくり休めるな。」
「……うそつき!!
そんなこと思ってないくせに!!
じゃあ…
なんで顔見せてくれないの(´;Д;`)!?
ねぇー!カナくん!!」
叶さんは私に背を向けたまま
こっちを見てくれません。
禪院叶
「うるさいぞ。
黙って…祐太抱っこしてやれ
煩くて起きたみたいだ…」
〈ふぇーん💦 ←祐太の泣き声
「……カナくん!」
禪院叶
「すまんな…
まともな男ならお前や祐太を
幸せに出来たんだがな…
泣くなよ?
お前は1人じゃない
玉木も頭花も…五条悟もいる。
俺に比べたら頼りないかも知れんが
悪い奴らじゃねぇ…
らしく思いっきり甘えて
ババアになるまで幸せに暮らせ。
…俺は罪を償って…
いつか呪術師になってやるさ。
それがお前や祐太を捨てた償いだ…」
「ばかぁあー!
なにカッコつけてるの!!
私は悪なカナくんが大好きだった!!
大好きだったんだよ!!
呆れながらも…でも惚れてたの!
勘違いしないでね?罪を愛していたんじゃないわ!
悪いカナくんを愛していたの!!
女子はね…
ちょっと悪い男子に惚れちゃうんだから!
アンポンタンよりキンキンマンの方が
ちょっと良い感じなの!!
つまり呪術師より呪詛師ってこと!
闇堕ち前の傑より、闇落ち後の傑なの!
五条悟より宿儺なの!!
だから行かないでカナくん…
行かないでぇー!!」