第228章 検査という名の洗脳
📱
「もしもし」
叶さんに気付かれないように
普通の声色で出ます。
禪院叶📱
【!ようやく繋がった…
検査入院だろ?携帯も使えないのか?】
叶さんの声色は
かなり怒りを抑えているような感じです。
でもこれは"心配"からくる声色と
私の拘束が解かれた事に憤慨している声色かは
分かりません…
(正直に話してみよう)
📱
「…検査入院なんて嘘で…
たぶん悟さんの指示だと思うけど
あの医者にベッドに拘束されたうえに
洗脳の為だと思うけど悟さんに
再び好意を抱かせる為に
"沖縄時代の家族の映像"をずっと
観せられていました。
でも今は看護師さんに手伝ってもらって
ベッドの拘束も解いてもらったし、
こうやって通話もできてるの……」
禪院叶📱
【は?よっ…よく分からんが…
とりあえず祐太と今から迎えにいく。】
(ん?あれ??
叶さん…本当に知らないっぽい??)
📱
「祐太眠ってますよね!?💦
起こしちゃうのは…」
禪院叶📱
【言ってる場合か?
お母さんの危機は祐太の危機だろ!】
📱
「(´⊙ω⊙`)」
(優しっ………
って!だめだめ!優しいフリして本当は…)
禪院叶📱
【とりあえず病室で待機な】
📱
「でも…逃げた方が……」
禪院叶📱
【いやそのままその病室に居ろ
出来れば拘束されたフリをして
寝てろ!】
📱
「えっ…うっ……うん分かった💧」
なぜこのまま病室に居なくちゃいけないのか
意味が分からないけれど、
ここは素直に叶さんの指示に従います。
看護師
「それならプロジェクターも
つけたままにしましょう!」
スマホの音漏れで話していた内容を把握したのか
看護師さんはプロジェクターの
電源を入れました。
「(。・ω・。)」