第210章 渡されたもの
「はぁはぁはぁ……」
夜道に響く
切ない私の吐息……
"ガタンッ"
そして廃工場の入り口の
トタン板を押し開け
中に入ります。
(もっと奥……奥まで……ッ……)
荒らされた工場の奥へ進んでいくと
突き当たりの部屋に"社長室"と書かれた
札がぶら下がっていることに気づきました。
「はぁはぁ……そこにしよう……」
私の潜伏先は社長室に決まりました。
"ガチャ"
古びたノブを回し中に入りました。
「……ぇと……はぁはぁ……」
一応、
見える所で休むのは
安全上よくないので……
「ロッカー……」
中で座れるほどのロッカーを見つけたので
その中に入る事にしました。
"ギィーッ……バタンッ"