第204章 ゆうた
玉木さんと頭花さんは
顔を見合いました。
(引かれてしまったかしら…)
「……」
暫く沈黙が続きましたが、
意外にも頭花さんが口を開きました。
頭花
「服代くらい貸してやるけどよ
ずっと疑問だった事が解決したらな。」
「(´・ω・`)?」
(疑問?)
頭花さんは私の前に腰をおろします。
頭花
「お前…今まで生きてきた痕跡っての?
がまるでねぇーんだよ。
アレもこれも持ってねぇとか、
そんじゃ今までどうやって生きてきたんだよ。
派生した腹貸し家だとしても
身分を証明できるものがねえって言うのは
嘘くさいぜ?本当のこと話せよ。」
「!!」
鋭い疑問に全身の血が
サッーーーっと引くような
感覚を感じました。
(話して良いなら
正直に自分の全てを話したいけれど…
私がだということを
この2人に話せば間接的に悟さんに
その事が伝わり…
すぐさま強制送還をされてしまうかも……
どうしよう…いったいどうしたら…)
玉木
「梅乃さんこれを使ってください。」
"スッ"
頭花さんの話を聞いていたはずの玉木さんですが
私にお金を渡してくださいました。
「玉木さん…」
玉木
「梅乃は子守要員の使用人ですから
服装は"動きやすく温かみ"があるものが
よろしいでしょうね。
例えばいつも着用されている柔らかい印象の
ワンピースにエプロンだけでも良いと思います。
守様やちづる様のお母様はいつも
そんな風に堅苦しくもなく柔らかい印象の
服装で子育てをされてきましたから、
梅乃もそのような服装の方がお子様目線では
心休まる"制服"だと思いますよ。」
「(´•̥ ω •̥` )」
玉木
「フッ…おやおや泣き虫さんですね。
そう言えば…
さんも涙もろい方でした。」
「(´⊙ω⊙`)」