第199章 last shift on nights.
「……これが死ぬということなのね。」
愛しい人を抱きしめる事が出来ない...
悟さんのおかげで楽しい時間を過ごせていたから
忘れかけていたけれど私は死ぬんです。
(…悲しくなってきた…)
私は音がしない冷たさもない涙を
ポロポロと流します。
ちづる
「 まま! まま!! 」
ちづるは赤い布に突進を繰り返す猛獣のように
私の身体に何度も体当たりします。
時子
「ちづるちゃん……」
ちづる
「 まま!ぱいっ…… 」
そんな様子を見ていた時子さんが
ちづるを抱きしめます。