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酸化した世界で君と詠う

第30章 月詠燈夜の最高で最悪な過去


「……!?」

琴葉が目を開けるとそこには燈夜が居た
自分から燈夜に抱きついている体制で起きた為、驚く

「おはよう」

「な、何で私は燈夜さんと一緒に布団の中で__」

「昨日色々あったからな」

「い、色々……」

琴葉は恥ずかしくなり、燈夜から離れて布団の隅に留まる

(からかっただけなのに可愛いな)

「安心しろ、何も無かったから」

「燈夜さんの意地悪!!思ったのだけど何でため語なんですか?私、何かしました?」

「琴葉は何もしていない、これは俺の素だから」

「あの……“燈夜君”って呼んでいいですか?」

「いいけど何でだ?」

「燈夜君が私に対して言葉遣いを変えるなら私も何か変えないといけないような気がしまして」

(理由が可愛いな!!)

「素の燈夜さん……格好いい」

琴葉は照れながらぼそりと言う

「!?」

(心臓がおかしくなる……)

「あ、そう言えば昨日何か用事があったよな?強引に連れて行って悪かった」

「燈夜さんが謝ることはありません、楽しかったですし」

「嬉しいな」

「そろそろ私は出ないといけない時間なのでここで失礼します」

「嗚呼、また会おうな」

「はい!」

琴葉は部屋を出ていく



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