第18章 二口賢治 素直になれない
二口side
最奥まで俺を受け入れた花澄
その大きな瞳に俺だけをうつして
真っ直ぐに見つめてくる
ぎゅっとシーツを握る指を解いて
恋人同士が指を絡めるように両手を捕えた
狭い花澄のナカは俺も息があがりそうなほどキツいけど
幸福感でいっぱいだった
この気持ちを
全て伝えたい
「‥初めて見た時‥こんな可愛い子いんのかよって驚いた」
『ふっ‥ん‥‥』
言葉を返す余裕もないのか甘く乱れた吐息だけが唇からこぼれ落ちる
「一緒にいればいるほど‥花澄の全部に惹かれてった」
『っ‥んんっ‥』
顔を近づけて赤く染まった耳元で囁くとぴくんと身体が反応する
「好きで‥好きでたまんねぇ」
『っ‥ま‥まって‥けんじ‥っ』
耳朶に吐息がかかるたびに反応する身体が可愛い
「その可愛い声も‥優しすぎる性格も‥陰でがんばりすぎるとこも‥俺たちの為に全力を尽くしてくれるとこも、天然なとこも、この可愛すぎる顔も、この白くて透き通りそうな肌も‥」
『っ‥まって‥っ』
奥まで挿入したままの俺を花澄のナカが締め付ける
「敏感すぎる身体も‥俺とのキスで気持ちよさそうに赤くなる顔も‥全部可愛い。全部可愛くてどうしようもないくらい好きだ」
『んっ‥も‥もぅ‥わ‥わかっ‥たから‥』
見たことない程に照れて真っ赤になった花澄が
ふいっと顔をそらす
そんな顔を見ると
もっといじめたくなる俺は性格が悪いだろうか
「分かってない‥俺がどれだけ花澄の事好きか分かってないから俺の事避けたんだよな?」
『あれ‥はっ‥ーっ!!』
奥まで挿入していた欲を腰を引いてまた奥まで一気に突き上げると突然の強い刺激にびくりと揺れる身体
「あれは?」
『んっ‥うごいちゃ、だめっ‥』
ゆっくりと腰を引いて
それからまたゆっくりと腰を沈めていく
奥まで挿れているだけでイってしまいそうなくらい気持ち良かったのに
ゆるゆると腰を動かすだけで熱く絡みついてくる花澄のナカはどうしようもなく気持ちが良い
「好きだ」
『んっ‥すき‥』