第4章 嵐再び
[沖田side]
- 病室 -
頭に包帯をして眠っている吉野
医者によると意識が戻り次第回復へ向かうとのことだ
「とりあえず一安心、だな」
……つーか
俺の頭の中に先程の瞬間がフラッシュバックする
やっちまったァァァ!!
いやいや、あれはちゅーのようでちゅーじゃねーし!
人工呼吸っつーか…酸素を与えてやっただけで別に…
「はぁ…」
こいつは覚えてねーよな。
…その方がありがてーか。
静かに眠る吉野の頬にそっと手を伸ばす
冷てぇ…。
「えっと桜ちゃんの病室は…あ、あった!」
「なぁ吉野」
「!」(沖田くん?)
「みんなオメーのこと心配してんぞ。姐さんとかチャイナとかメガネや銀八や近藤さんや土方さん…俺も」
「!」
「起きろよ…吉野。んで早く元気になってまた…」
「俺の横でバカみたいに笑いやがれ…」
そう微笑んでギュッと吉野の手を握った
「沖田くん、あんな顔も…するんだ」