第4章 嵐再び
「桜ちゃん、こっちパス!」
『行くよ新八君!うぉぉおりゃあああ!!』
「ぐはっ、こ、殺す気かぁぁ!!」
海で泳げない私は砂浜で新八君たちとビーチバレーをしていた
それにしても……
『うわぁもうムカつくな沖田!女の敵だよ!』
「お、吉野?」
さっき沖田に言われたことを思い出し、イライラしていると突然後ろから名前を呼ばれ振り返った
『土方…』
そこにはTシャツに下は水着を着た土方がいて手には水鉄砲を持っていた
…意外と子供っぽいんだなぁ。
「さっきからブツブツ何言ってんだよ」
『それがさぁ…沖田が…』
私は先程の沖田との会話を土方に話した
「そりゃあれだろ…図星だったんだろ」
『…なにが?』
「お前の水着姿見たかったってのが」
『……それにしてもま、ま、まな…』
「無理するな。自分で言ってお前ヘコむだろ?」
『ど、どうせ土方だって思ってるくせに…』
「…俺も楽しみにはしてたけどな」
『えっ?』
土方の言葉に驚いてつい聞き返してしまった
すると彼は頭を少し掻きながら「総悟ほどじゃねェけどな」と言った
土方…。
『ありがとう』
「あぁ…」
私がお礼を言って土方が返事をした瞬間ドカァァァンと何者かによって土方にバズーカが撃たれた
『ひ、土方…ひじかたぁぁ!!死なないでぇ!!』
「勝手に殺すな!」
よかった生きてた!
全く誰だバズーカなんて撃ったのは!
まぁ…予想は出来るけど。
「あーすいやせん土方さん。水鉄砲撃とうと思ってたのに間違えてバズーカ撃っちゃいやしたー」
「どこをどうしたら水鉄砲とバズーカ間違えれんだ!!」
ギャーギャーと騒ぐ土方を横目に沖田は無表情で私を見つめる
『な、なに…ジロジロ見ないでくれます?』
私がそう言うと沖田はハッとなって視線を逸らした
「誰がテメェなんか見るかよ、自意識過剰なんじゃねーの?」
ぐっ…やっぱりムカつく!
「俺ァお前じゃなくて山本を見てたんでィ」
「えっ」
沖田の言葉に反応して顔を赤くする美々ちゃん
な、なんなのよ!
『…沖田のばーか!』
勘違いで急に恥ずかしくなってきた私は急いでその場から逃げた
もー…なんでこんなにムカついてるのかもわかんなくなってきた!