第14章 片想いに終止符を
[沖田side]
あれから10分間、俺達は何も喋っていない
そりゃそうだろィ…。
フラれた女と好きな女がバレた男
気まず過ぎる!!
こんな気まずい展開1ミリも予想してなかった!!
でも、これで諦めてくれるなら問題ねェのか…。
「山本…」
「沖田くん!」
「え?」
突然山本がこっちを向いたので驚いた
なんだ…?
「私と…」
「…」
「お祭り行かない?」
「……は?」
祭り?
突然の言葉に驚いて彼女の視線の先を辿ると俺の後ろの壁に花火大会のチラシが貼ってあるのが見えた
「明日学校からすぐ近くの公園で花火大会があるんだって!…一緒に行かない?」
「でも俺ァ…」
「お願いッ!…これで…最後にするから」
最後って…
「山本…」
「これ行ったら私…沖田くんのこと諦める!だから最後に私と…」
"デートしてください!"
そう言った彼女の目は真剣だった