第2章 呪術高専
『…Tシャツありがとうございました。せっかく新しい水着買ったから、この格好でいようと思って。』
あぁ…すごく嫌な感じかも、私。
悟さんみたいに可愛いって言ってくれればいいのに。
傑さんのために選んだのに…。もっとちゃんと見てほしかったな。
悟「風海、灰原埋めようぜ!」
大きな声で呼ばれて振り返ると、すでに半分埋まっている灰原くん。でもなぜか楽しそうな灰原くんを見てたら、なんか楽しまないと損だな、あんなに楽しみにしてたのにって思えた。
灰原くんはいつも楽しそうでポジティブで優しい。
傑さんのことを尊敬してて、あんな風になりたいっていつも言ってる。私は灰原くんのように素直でみんなに元気を与えてくれる灰原くんみたいになりたい!
『灰原くん!砂、熱くないの?』
そう言いながら近づこうとすると、
傑「風海!これはどうしたの?」
と傑さんに手を引かれた。
すごく怒った表情…なんで?
『…これって?』
恐るおそる聞くと、首のあたりを触る。
きょとんとしたままでいると
悟「おい、早く来いよ!
なに?傑も埋めてほしいわけ?」
なんて言いながら近づいてくる悟さん。
悟「違うならさっさとアイツら追っ払えよ。コイツ困ってんだろ?
行こーぜ。アイツは来るもの拒まずだから、無駄だと思うけど」
肩を抱かれて灰原くんの元へ移動した。
でもみんなに心配かけたくなくて。
自分の気持ちさえ我慢すれば、こんな雰囲気にはならなかったのかなって。泣いているところを見られたから、こんな風になってしまったのかなって。
自分の感情を押し殺すことにした。
灰原くんは悟さんと私に埋められ、七海くんと硝子さん、傑さんはパラソルのところにいる。
悟さんは自分の感情に素直で、衝動的だけどわかりやすい。
灰原くんも素直代表のような性格。
一緒に居てラクだ。
硝子さんも加わって、人の内臓を作り始めた。ちょっとリアル過ぎて通る人も見ていく。でもそんな人たちをキラキラした目で見ている灰原くん。その様子を少し離れた場所から見て爆笑した。
1日中海で遊んで、本当に楽しかった。
また行きたいな。