第3章 リアル無人島サバイバル「ぼんおら」3
「ぼんさん、こっちから音がしませんでしたか?」
「え、音? やめてよ〜、おらふくん」
「でもだって、音しますよ?」
なんておらふくんが言っていると、茂みからガサガサと音がし、次の瞬間白い何かが飛び出した。
「うわぁ?!」
手前にいたおらふくんが驚いてよろけ、ぼんさんに倒れかかった。
「ちょ、おらふくん?!」
案の定慌てたぼんさんはおらふくんを支えながら、さっきのは何?! と辺りを見渡した。
「ヒィヒィ〜ン!」
白い何かはそう鳴いてまた茂みへ姿を消した。
「え、さっきの……」
「馬だよね……?」
ドローンで様子を見ていたおんりーも知らないことだった。聞くとMENも知らないらしい。となると、さっきの白馬はドズルさんが仕掛けたものだろうと伺えたが、どうして無人島に連れてきたのか、さっぱり検討がつかない。
二人の会話はまだ続いていた。
「あの馬、捕まえましょうよ!」
好奇心旺盛で動物好きなおらふくんが、ぼんさんの返事も待たずに走り出した。すぐにMENのドローンがおらふくんを追い掛けた。
「ちょっと、おらふくん、待って待って!」
ぼんさんも慌てておらふくんを追って走り出した。おんりーはその後ろを、気づかれないようにこっそりとドローンを飛ばした……。