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リアル無人島サバイバル「ぼんおら」

第10章 リアル無人島サバイバル「ぼんおら」10


「……で、結局ドッキリを仕掛けたのはドズルさんってこと?」
 ことの発端と企画のネタばらしをした後、ぼんさんはおんりーを含める三人を目の前で整列させてそう聞き返した。
「はい、そういうことです」ドズルさんは静かに告げた。「おんりーとMENにはずっと、ドローンで見守ってもらっていたんですよ……撮影も兼ねて」
「マジで?」
 おんりーは深く頷いた。MENはさっきからくすくす笑ってばかりだ。
「まぁまぁ、ぼんさん、もうこれくらいでいいじゃないですか」ドッキリを仕掛けられていた側のおらふくんがなぜか仲裁に入る。「色々あったけど、楽しかったんやし」
「けどねぇ……」
 ぼんさんは納得がいかないような顔をした。
「で、この企画の名前はなんだったと思います?」
 ドズルさんがさらに問いかけた。ぼんさんはまた驚き、おらふくんはきょとんとした顔を見せた。
「ぼんおら二人が無人島生活出来るかドッキリじゃないの?」
「それが違うんですよ」
「じゃあなんだ……?」
 ぼんさんは考える素振りを見せ、おらふくんの方へ視線を投げた。おらふくんもさっぱり検討がつかないようで、肩をすくめるばかりだ。
「今までのを思い出してみたらいいんじゃないっすか?」
 MENが助け舟のように口を挟んできた。ますます混乱した様子のぼんさんに対し、おらふくんは何か閃いたようにぱっと明るい顔になる。
「分かった、おんりー馬だ!」
「おお、おらふくん、鋭いねぇ」
 おらふくんの発言にそう言うドズルさんだが、ぼんさんはいやいやとこう言い返してきた。
「それがこのドッキリとどう関係するのよ? なんにも思いつかないって」
「それが、関係あるんですよ」
 それでも分からない様子の二人に、とうとうおんりーがヒントくらい出したらいいんじゃないですか、と言った。
「あの無人島にいた間、僕たちのことを思い出しましたか?」
 ドズルさんの質問に、それでもぼんさんはきょとんとしたが、発想力の高いおらふくんが、閃いたように声を挙げた。
「分かりました! 島にいる間、みんなのことを思い出せるかドッキリだったんでしょ!」
 ドズルさんは噴き出すように笑い出した。するとつられてMENも笑い、おんりーも一緒になって笑った。
「え、違うん?」
「正解はなんなのよ?」
 不安になり始めたおらふくんとぼんさんに、ドズルさんはとうとう回答した。
「正解です」
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