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リアル無人島サバイバル「ぼんおら」

第8章 リアル無人島サバイバル「ぼんおら」8


 ぼんさんは鋭いのに、どうも少しズレてしまう。
 これを間近で聞いたMENは通信の向こうでゲラゲラ笑い、一方のおらふくんはきょとんとした様子でこう訊ねた。
「これ、MENのドッキリ企画やったん?」
「だってさ、おかしくない?」ぼんさんは話続ける。「俺たち気づいたらこんなところにいるし、ここにある食べ物が全然腐ってないのも変だよ」
「あ〜、確かに!」おらふくんもようやくここで、おかしな点に気づいたみたいだった。「だからおんりー馬がいたのかぁ」
「いや、馬はたまたまでしょ」
「そうなのかなぁ?」
 この二人、勘がいいんだか鈍いんだか。全部仕掛けたものですよと言ったらどういう反応をするのか、おんりーは少し興味があった。
「でもぼんさん、このボタン以外怪しいものなんてなさそうですよ?」
「だよなぁ……」
 二人はしばらく遺跡の中を探索していたが、脱出のヒントとなるようなものは何一つ見つからなかった。それは、ドローンを操作するおんりーとMENも同じであった。
「……やっぱ押すか!」
 ぼんさんは思い切った発言をした。おらふくんはそうですよね、とすぐに頷いた。
「これ押して死んじゃっても、恨みっこなしですよ?」
 おらふくんが恐ろしいことを言う。
「やめてよ、おらふくん……これから死ぬみたいな」
「ふふ、冗談ですよ」
 冗談でそんなことを言うものじゃないよ、おらふくん。おんりーは心の中でそうツッコミながら、二人が覚悟を決めたかのように見つめ合い、とうとうその押すなボタンを、一緒に押した……。
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