第4章 極秘閣議
「ですから総理!もう時がないと申しておるのです!」
「すぐにご決断を!さもないとこの国は滅びます!」
この国に突きつけられた待ったなしの課題、『少子化』。
『総理』と呼ばれるこの国の長は頭を抱えた。
「…………他に策はないのか?!子育て世帯に支援金を支払うとか保育費の無償化とか………」
「すべてやり尽くしました!が、結果が出ていないと何度も申し上げているでしょう!」
「もはやこの策しか残っていないのです、総理!」
「……いや、しかしこの策にはかなりのリスクと問題が……大臣………」
「『少子化には別次元の対策』とおっしゃったのはあなたでしょう?!」
「さあ、総理がここにサインをすればすべて解決するのです!早く!」
秘密裡に招集された大臣と官僚らに書面を突きつけられ、総理は…………
震える手でペンを取った。