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【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】

第12章 【合同リレー】霞屋敷のふろふき大根には柚子の皮が乗っている



そしてしばらくの間【霞屋敷】の噂は隊士や継子、隠の間で有名だった。


【霞屋敷】に行けば、夕飯には美味しいふろふき大根が出てくるらしい。

でも食べようとすると、霞柱に睨まれるらしい。

そんな霞柱を注意するのは、隠の制服を着た1人の小さな女の子らしい。

そしてもし運が良ければ、コソッと覗いた【霞屋敷】の縁側で。

隠の制服を着て割烹着を付けた女の子と、霞柱が笑い合ってビードロ玉を転がしている光景が見れるらしい。



そして【霞屋敷】を後にする隊士達は、無一郎のそんな光景を見て、同じ様な笑顔で屋敷を出て行く。


1人の女の子が【霞屋敷】を変えた。

でもそれは女の子もまた、自分を変えようと必死だったからだ。



「ゆずは、今日の夕餉は?」
「ふふ…、何にしようか…」

聞かなくても、無一郎の期待の目は、もう品目を決めている。


ゆずはが廊下に転がしているビードロ玉を無一郎が拾う。
その無一郎をゆずはは幸せそうに微笑んで受け取った。


そして、どちらからともなく唇が触れて、お互いを慈しみ合う様に目さんが重なる。


今日も【霞屋敷】の夕餉は、外まで良い香りを飛ばしている。
その匂いに思わず目を瞑って匂いを堪能すると、少し香る柑橘系の匂い。


『霞屋敷のふろふき大根には柚子の皮が乗っている』





      ーーーー完ーーーー






☞ 次ページにエピローグあり。
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