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【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】

第10章 【ハイキュー】【自作】クロい野良猫【R指定】


仁美がそう言うと、黒尾は一瞬で顔が赤くなった。

「…なんでそんな急に可愛くなっちゃったの?仁美。
キスしても塩対応だったくせに…。」

脱力した感じで黒尾が再び覆い被さってくる。




「て言うか、今までの彼氏にもそんな可愛い事ばっかり言ってたの?」

心地よい腕の中を堪能していると、一段下がった黒尾の声に仁美は黒尾を見た。




別にそんな事は無かった。

どちらかと言うと、友達の様に付き合っていたと思う。

その方が居心地が良かったからだ。




黒尾に素直になれたのは、ちゃんと好きだと言ってくれたからだ。

フラッと寄ってきてキスをしてくる相手を警戒するのは当たり前の様な気がする。




「さぁ…どうだったか忘れた。」

ニヤッと笑って黒尾に伝えると、黒尾は更に不機嫌になる。

その反応すら可愛いと思えた。




「これからは俺だけだからな。」

そう言ってぎゅっと抱き締めてきた黒尾を宥める様に抱き返した。




まぁそれは、これからの黒尾次第だろう。

また野良猫の様にフラフラするなら……ねぇ?




まずはやっと自分に擦り寄って来たこの猫を、気が済むまで愛でようと思った。





                   ー完ー
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