第5章 めぐり逢う時間。
山下「生意気だなんて思わないから言ってよ(笑)
オレたち、いま対等じゃん?
少なくとも、オレはそう思ってるから
そういう遠慮しなくていいからね?」
加藤「…ありがとうございます。
僕、小説を書くにあたってキャラクター設定を
しっかりする必要があるのでやるんですけど、
やるようになってからより思うようになったのは
思いと行動って、どちらか一方からだけでは
相手を理解するのに不十分なんじゃないかと
改めて思うようになったんです。
……長くてすいません(笑)
まだ続きますけど、大丈夫ですか?w」
山下「うん? もちろんもちろん。
むしろお願いしたいよ。笑」
加藤「人間がそういうときにとる反応って
大別したら4つに分類できると思うんです。
1つ目はそういうときに反省して、素直に謝れる人。
山下くんとかまっすーはこれに当たると思ってます。
人付き合いが一番得意なタイプですよね。
それに対して対極なのが反省もしなければ、
当然謝りもしない人。これは小説のエッセンス的に
必要なときも稀にありますけど、
現実社会においては基本的には、論外だと思います。
3つ目は、ともすれば八方美人ととらえられがちな…
そんなに深く反省してなくても、謝れる人。
最後は…深く反省してるんだけど、
それを口にすることに抵抗があるタイプの…
行動で示したい無言実行タイプというか。。」
山下「……最後のが亮ちゃんだってこと?」
加藤「…はい。錦戸くん、言ってました。
絡んできた相手にキレた自分たちが悪かったのに、
錦戸くんのドラマが控えてたせいで
山下くんの名前だけ報道で出てしまって
本当に申し訳なかったって…。
でも、謝ったところで、
山下くんが報道された事実は変わらないし、
ドラマ制作班に迷惑をかけるわけにもいかないから
錦戸くんが代わってやれるでもなくて、
謝るに謝れない…と思ってるうちに
時間だけが過ぎていってしまったって。」
山下「……亮ちゃん、
ホントに、そんなこと言ってたの…?」
加藤「はい、言ってました。」
山下「……どんだけ、生き方下手なんだよw
亮ちゃんは。。。……ありがとう。」
僕たちは
『あぁ、また一人、
泣き虫オジサンが増えたなぁ…。』
なんて、心の中で思いながら
祈るような気持ちで
通話を終わらせた。